体験レッスンに来られた方から、
「何年も●●のスクールに通ったのですが、全く上手くなっていない気がします」
というご相談を頂くことが、よくあります。
何年も真面目にレッスンに通っているのに、
ちゃんと練習しているのに、
全く上手くなった気がしない。
その思いから、「今のスクールが自分に合っていないのではないか」と考えられて、
リューズに体験レッスンに来られるんですね。
実際に、講師と生徒には人間的な相性もありますので、
スクールや講師を変えることで見違えるほど上達される方もいます。
ですが同時に、生徒さんご自身に原因がある場合もあります。
この場合は、まず自分が変わる努力をしなければ、今以上の上達はありません。
具体的に言いましょう。
ひとつは、練習時間と練習方法の問題です。
そしてもうひとつは、「歌うことは簡単である」という誤解です。
最初にこの誤解の部分から解いてしまいましょう。
「歌うことは簡単である」、これは間違いです。
今は街中に沢山のカラオケ店がありますので、いつでも手軽に、
好きな時に好きな曲が歌えます。
ですが、「カラオケに合わせて音程に言葉を乗せられること」と、
「歌詞に込められた想いをメロディとして人に届けること」は、全く別のものです。
歌うことは表現をすることです。
自分の…時には自分以外の誰かが曲に込めた想いを、
歌詞と、リズムと、メロディと、楽器と、声のハーモニーの中で表現して行き、
それが聴き手に伝わって初めて「歌っている」と言えます。
それを実現させるのは、並大抵のことではありません。
歌うことは難しいことです。
ですが、「だから出来ない」ことでもないのです。
正しい努力を、正しい方向で続けて行けば、歌は必ず上達します。
人の心に届く歌を歌える日が、必ず来ます。
「上手くならない!」と思ってしまう多くの方々は、ここの認識が誤っているのではないでしょうか。
歌は簡単なものなのに、こんなに努力しているのに、上手くならない。
それは違います。
歌うことは難しいことです。
だからこそ、本当の意味で「歌えた」時に人の心を打つのであり、
人を救う力さえもあるのです。
「歌う」ためには、人並み以上の努力が必要です。
その途中には、歯を食いしばらねばならないこともあるでしょう。
でもだからこそ、達成した時の喜びは果てしないのではないでしょうか。
次回の、
「上達しない原因はここにある!練習時間と練習方法のお話 後編」
の中で、具体的な練習方法についてお話をしたいと思います。