ボイストレーニングコラム、第二回目はこちら。
“「一流のプレーヤー≠一流の指導者」でも、
「一流の指導者は一流のプレーヤー」である”
「一流のプレーヤーが一流の指導者であるとは限らない」
これは至る所で言われている言葉です。
何かの技術や知識を得る段階で、その分野での能力の高さから、
人よりも短い時間で、人よりも少ない努力でそれが適ってしまう方は確かにいます。
そうやって何かを得た場合、
「これは出来るけど、“どうやって出来るようになったのか”はわからない」
という状況になるので、
上手くそれを人に…生徒に伝えられない、という事態が起こるのです。
ですが、一流のプレーヤーが必ずしも一流の指導者ではなかったとしても、
一流の指導者は、必ず一流のプレーヤーであると言えるでしょう。
この音楽の世界で言うならば、講師は第一線で活躍し続けていることが必要だと、私は思っています。
常に多様な変化がある音楽の現場に、
第一線で関わり続けるからこそ伝えられることが必ずあります。
イベントやライブ会場でのマナー、向き合い方、考え方、今求められていることやその空気感、
数えればきりがありません。
そういったものを常に講師が身をもって感じておき、
その中で自身をも切磋琢磨し、
自分自身の向き合い方を生徒に見せて、初めて指導出来ることがあります。
それを持ってしか指導出来ないものもあります。
生徒を育て、その生徒自身が輝ける場へと導きながら、
自分自身も第一線で活動し続けるということは、並大抵のことではありません。
ですが、刻々と変わり続ける現代の音楽事情を考慮するならば、
その講師の努力が無くては、本当の意味で生徒を育てることは出来ないのではないでしょうか。
次回は
「上達しない原因はここにある!練習時間と練習方法のお話」
についてお話致します。