ボイトレコラム⑧ プロシンガーに必要な技術とは


 

私が私の師の下で歌を学んでいた時、

「1つの曲を7通りの歌い方で歌えるようになったら、プロとしての通用するぐらいの技術が身に付いたと言える」

と言われていました。

 

本日はこの「プロとして通用するための技術」を、どう身につけて行くかについてのお話をしようと思います。

 


7つのジャンルの雰囲気で

 

私の師、M.ハーマー氏が言われた「7通りの歌い方」というのは、「7つのジャンルの雰囲気で」ということです。

 

 

7つのジャンル…ポップス、ロック、ジャズ、ブルース、BOSSA、レゲエ、R&B。

この異なったそれぞれのジャンルで歌おうとする時、歌い手には、そのジャンル特有のリズム(=アクセント)が身につきます。

 

ポップス・ロックであれば、8もしくは16ビート。

ジャズであればスイング、ブルースならば8分の12拍子のリズム。

 

BOSSAのルンバや、レゲエのアフターリズムなど、ジャンル毎のリズムには大きな違いがあります。

 


ボイトレコラム⑧「プロシンガーとして必要な技術とは」

 

このリズムやアクセントが身体の中に入ると、それは自分の音楽の引き出しとなります。

そしてそれは、歌う時の構成力としては勿論、楽曲作りにもとても大きな効果を出すのです。

 

 

あのビートルズが、革新的な名曲を次々と生み出せた理由は、ここにあると私は思っています。

 

 

ビートルズの曲は、曲ごとにそれぞれが大変異なるリズムと雰囲気を持っています。

 

ある曲にはロックの雰囲気があり、

かと思えばブルースのリズムを持ったものや、ジャズのテイストが入ったものもある。

彼らが生み出す曲は「これ」という1つの型に留まることなく、様々な雰囲気と曲調を持っていました。

 

 

これは彼らの中に、各ジャンルのリズムと雰囲気が、音楽の引き出しとして備わっていたからに他なりません。

 


まずは「聴く」


それでは、その7つのジャンルで歌えるようになるために、実際どうすればいいのか。

 

 

ボイトレコラム⑧「プロシンガーとして必要な技術とは」

まずは、聴くことです。

 

各ジャンルの代表的なアーティストの楽曲を、聴きこむこと。

 

何を聴けば良いのかわからないのであれば、ご自身の歌の先生にアドバイスを求めても良いでしょうし、


今は、Youtubeなどの動画サイトで「ブルース」などのキーワードを打ち込めば、

そのジャンルの曲を検索をすることも出来ます。

 


歌いこんでみる

 

そのジャンルの歌を聴いてみたら、次にその中で「自分が歌ってみたい曲」を探して下さい。

一曲で構いません。

その歌を、そのジャンルっぽく、そのアーティストの真似をして歌いこんでみる。

 

 

「モノマネが歌の上達に有効」というのは、皆さんも一度は聞いたことがあるでしょう。

 


そのアーティストの歌い方をマネしようとして歌うことで、

そのアーティストの持つ歌い方の「良さ」を吸収することが出来るからです。

 

息の吸い方、声の出し方、休符の取り方や抑揚などのアーティキュレーション。

そういった「良い部分」を、感覚として知らず知らずの内に身に付けることが出来るのです。

 


7つの個性を養うこと


7つのジャンルを身につけるということは、7つの個性を自分の中に養うということでもあります。

 

そして、「1つの曲を7通りに歌える」ということは、

1つの楽曲を、7通りの解釈と表現方法で歌えるということなのです。

 

 

プロとしてステージで歌う時には、そのイベントの趣旨、会場の雰囲気、客層、他の出演者やセットリストとの兼ね合いによって、歌い方を変えねばならない場面が多々あります。

 


たとえ自分のオリジナル曲であったとしても、様々な歌い方、様々な雰囲気で歌えるようになっておくことは、プロとして必須条件なのです。

 

ボイトレコラム⑧「プロシンガーとして必要な技術とは」


プロとして活躍したい、プロとしての技術を求めたいと思う方は、自分の好きなジャンルだけにこだわることなく、

様々なジャンルの曲を聴き、様々な歌い方で歌えるようになって行って欲しいと思います。 

 

リューズボーカル&ギタースクール
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